アメリカ人になるか?日本人になるか?それとも・・・
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グローバルキッズ!(教育情報)
「いつアメリカ国籍を取るの?」
と時々知人などと話していると聞かれる
事があります。
こちらに住んで15年、結婚して10年、
それに子供もいると、私は実際アメリカ人と
何も変わらない生活をしています。
でも、私は「日本で33年間生まれ
育ったから、日本国籍を捨ててまで
アメリカ人になろうとは思えないんだ!」
とそういう時は答えます。
ちなみに日本は法律で二重国籍は
禁止されているので、どちらかを
選択しないといけないんですね。
やはり私にとっては、たとえ外国に
住んでいても、日本が祖国なんです。
でも私のように祖国がある、生まれ故郷が
あると言えるのは実はとってもありがたいこと
なんですね。
————————-
ママ(妻)は北京で生まれ、5歳で香港へ
移り、高校の時にアメリカへ渡って来ました。
確かに彼女の文化的なバックグランドは
香港が中心ですが、当時香港はイギリスの
植民地だったので、”祖国”と呼べるような
感覚はあまり無いそうです。
更に大人として香港で生活したことが
無いので、深い意味でその習慣や
文化を理解しているとはいえないそう。
そして高校、大学からアメリカで過ごし、
社会人としてはアメリカ式の習慣、文化を
経験しています。
でもアメリカでの子供時代を経験しては
いないので、娘の子育てをする中で、
アメリカで一般的な子供の歌や物語を
聞いてもいまひとつピンと来ないそう。
そう彼女にとっては、中国も香港も
アメリカもすべて断片的な経験しかなく、
どれも広く浅くの理解でしかないとのこと。
「私には母国というものが無い」
というのを彼女は時々口にします。
———————-
アメリカは本来移民の国なので、
彼女の様にアイデンティティが
ミックスしているケースの人が沢山います。
小さな子供の時に来た人、
思春期の頃に来た人、
大人になってから来た人、
一人で自分の意思で来た人、
家族ぐるみで自分の意思に関わらず来た人、
より良い生活を求めて来た人、
母国での戦乱を逃れてきた人、
夢を求めて来た人・・・・
いろいろな理由でアメリカに移民として
渡ってくるのですが、特に子供の時に
違った文化圏、国に引越しするのは
成長期のアイデンティティーの確立に
大きな影響を与えるでしょう。
またどの国からの移民かに関わらず、
移民一世とアメリカ生まれの2世や3世
の間で、文化的ギャップの衝突が
あるという話もよく聞きます。
————————-
モモ(娘)が生まれてから、
ママ(妻)と私は日本語や中国語という
言語のことも含めて、親の母国文化を
どう伝えていき、どう育てていくのか
試行錯誤して来ましたし、今もしています。
つい最近までは私も「モモには出来るだけ
日本人らしく育って欲しい」なんていう
気持ちも少しありました。
でも先日、ふとひらめきがあったんです。
べつに特定の国や文化にこだわらなくても、
そのどれかに無理に属する必要も
無いんじゃないかなと、ふいに思ったですね。
だって、どうしたってアメリカ生まれで、
中国文化の影響もある娘のモモは、
日本で生まれ育った私の甥っ子や
姪っ子達とは違う環境にいます。
もちろんそれぞれの文化、伝統を知ることは
素晴らしい事だと思います。
でも親である私や、妻のそれぞれの価値観を
教えることは出来ても、押し付けることは
出来ません。
それよりも、少なくても3つのカルチャーの
複合が生み出す可能性、どこにも
属さない自分だけのアイデンティティーを
生み出してくれれば良いのではないかと。
人の強さや能力、魅力というのは、
結局は国籍や人種ではありません。
それぞれが持つ個性や特徴、そして
それを発揮できる「人間力」では
ないかと思うんですね。
———————–
たまたま日本で、日本人の親の元に
生まれたという幸運のおかげで、
私は今日本人として生きています。
外国に来て本当に日本人であることは
誇りを持てることなんだな~とつくづく
分かりました。本当に親に感謝ですね。
同時にその誇りの持てる祖国があると
いう事は、多くの人にとっては常識では
無いのだということも知りました。
だから、例え日本にいてもまずは
その母国語である日本語をちゃんと
学んで、そしてその伝統や文化に
触れる機会を子供に与えることが、
親として大切なことの様に思います。
それと同時に、他の国々の人々が
どう日本を見ているのかを知ること、
外国に出て、自分の目で見ることも、
子供自身のアイデンティティーを
確立する上で大切かも知れません。
そうやって子供のアイデンティティー、
自己の確立、成長の手伝いをする事も
親の責任かもですね。
娘のモモは来月で7歳になりますが、
一昨年はお隣のカナダへ、
昨年は香港と日本へ行きました。
まだ幼いなりに、違う国々、
違った人々があるということを
体験を通して理解しているようです。
私の子供の頃は海外旅行へ
行くことなんて夢のまた夢でした。
生まれた静岡から東京へ行くだけで
すごい違いを感じたものです。
しかし今は幸いこうやって家族と共に
娘にも他の国に行く機会、他の国を
見る機会を与えることが出来ます。
これからも、そして今年もまた違った国へ
連れて行ってあげたいと思っています。
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