ホームスクールは究極の子育てスタイル ?アンスクーリングとは?(その五)
公開日:
:
グローバルキッズ!(教育情報), LA通信(アメリカ生活トピック)
ホームスクールエキスポでのこと。
今回はその五、最終回です。
その一はこちらからどうぞ。
その二はこちらからどうぞ。
その三はこちらからどうぞ。
その四はこちらからどうぞ。
———————————
次に訪れた家庭はホームスクールの中
でも、より自由度の高いアンスクール
を実践している家族でした。
アンスクールではそもそも学校という
ものが無くて、テキストブック等も
基本的にはありません。
子供達は家庭を中心に、日常の生活や
体験、特に子供自身が興味のある題材
を通して学ぶというのが考え方です。
この家庭でも日常の家事や庭仕事など
生活の中の役割や仕事を子供達と共に
行い、また本を読んで聞かせたりと、
子供の好奇心を引き出すサポートを
親が積極的に行っているようです。
二人の娘たちは、教科書が無いなんて
夢のよう!と喜びます。しかし親である
レイチェルとトッドは、教科書が無い
という教育方法に驚くと同時に、
通常の学校教育との考え方の違いを
飲み込むのに必死です。
—————————
家に帰り家族で相談し、ホームスクール
をどうやって進めるか相談します。
そしてまずは通信教育のプログラムに
申し込み、家庭学習用のカリキュラム
を取り寄せて、実践することにしました。
しかしどうもそれは彼らが求めている
ホームスクールの形とは違うよう。
そこで思い切って、アンスクーリング
を試してみることに。
子供達により多くの体験をしてもらう
のにトッド(父親)の仕事現場を訪問
してみます。
トッドはビデオゲームのデザインの
仕事をしています。娘たちは実際に
PCを触って、キャラクターデザイン
作成を体験します。
また彼女たちの実の父親(歯医者)の
仕事場にも訪れ、彼の仕事内容を知り、
実際に機器を操作して体験してみます。
また父親と共にガーデニングを通して、
植物や土中の生物などについても
学びます。
さらに長女は興味のあった海洋生物学
を体験するために、地元の水族館で
ボランティアをすることにします。
次女は興味のあった服飾デザインを
学んでみることにしました。
————————
ホームスクールに切替えたおかげで
家族と共にいる時間が増えて、より
お互いのことが分かるようになり、
家族の絆が深まったとレイチェルは
語ります。
・・・彼らのホームスクール体験は
始まったばかりです。でも子供達、
家族にとって正しい選択であったと、
そしてこれからも共に学んで行きたい
と、ビーチを家族で歩く4人を追い
ながら映画は終了します。
参考リンク:
⇒ http://classdismissedmovie.com/
⇒ http://www.californiahomeschool.net/
====================
いかがでしょうか?
映画上映の後、実際に映画に登場した
4人が現れて自身の体験を生で
話してくれました。
現在は完全なアンスクールでは無く、
ホームスクール向けのチャーター
スクールも利用しているそう。
チャータースクールは特定の分野や
信条に基づいた教育を行う学校の事で、
政府からも公立学校として認知されて
います。
我が家のモモ(娘8歳)もチャーター
スクールを利用していて、週に2回、
学校へ通っています。
そこでは現在は読み書き、算数を中心に
教えてくれますが、特に宿題のような
ものはありません。
基本的に子供を教育するのは親の役割で
あって、学校はそれをサポートする立場
となっています。
我が家でも全てを親が行うのは、決して
楽では無いですし、このチャーター
スクールでは演劇やヨガクラスのような
追加カリキュラムも提供してくれるので、
とても助かっています。
—————————–
この様な話をすると、ホームスクール
やアンスクールが子供や家族にとって、
理想的な教育方法の様にも思えますね。
でも映画の中でも、またエキスポで
話をした多くの人たちも言いますが、
「ホームスクールは誰にでもピッタリ
の方法ではない」と。
親がより多くの時間と労力を子供に、
費やす必要があるし、時間的にも身体的
にも、また経済的にも負担になる可能性
はあります。
そして子供としても普通の学校教育が
ピッタリの子もいれば、特定の分野に
着目したチャータースクールが合う子も、
家庭で教科書中心のホームスクール、
更にもっと自由なアンスクールが合う
子供もいるわけです。
そう大切なのは、それらの多種多様な
オプションが存在していることを
知って、それぞれの良さを生かすこと
かなと思います。
日本では学校へ通うことが基本ですが、
最近は不登校の子供達、障害を持った
子供達も増え、それを支援する団体や、
通信教育なども増えているよう。
現在のアメリカで起きている既存の
学校教育から離れる意味での、
主体的な選択としてのホームスクール
ムーブメントとは、日本の場合は
少し異なります。
でも不登校の子供が増えていること
自体が、やはり既存の学校システムが
十分に機能していない、またカバー
しきれていないことは事実でしょう。
そして多くの人々、親御さんがそれを
感じ始めているのではないでしょうか。
大切なのは学校へ通う、通わないという
こと以上に、親が子供の教育、子育て
の責任者だという意識を持つことなの
かも知れません。
学校へ預けていれば大丈夫。知識も
道徳も、体育も全てが学校で教えて
くれるという時代は過去のものとなり
つつあります。
本当に大切なコア(核)となる部分、
子供が大人になった時に、生き抜いて
いける心と知恵は親がしっかりと伝える
べきもの、または共に学んでいくべき
ものなのでしょう。
という、私自身も偉そうなことを言える
立場になく、毎日家族と共に試行錯誤
しながら、時に妻とやりあったりしながら
も学んでいるところなんですね。
いや~、まだまだこれからです。
頑張ります~っ! (^^;)
詳しくは以下のウィキペデアでも分かり
易く説明されているのでご参考下さい。
⇒ https://ja.wikipedia.org/wiki/アンスクーリング
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